【おうち都市伝説 第5夜】「北枕は縁起が悪い!?」― 向きを決めるのは、あなたの気持ちかもしれません

皆さまこんばんは。藤川です。
本日もやってまいりました、不定期更新の「おうち都市伝説」シリーズ。

第5夜のテーマは、誰もが一度は耳にしたことがあるであろう、あの“枕の向き”の話。

それは――

「北枕にすると、運が下がる」

寝室の方角を決めるとき、「北向きは避けたいんですよね…」とおっしゃる方は、実はけっこう多いんです。
でもそれって、本当に気にするべきことなのでしょうか?
早速調べていきましょう!


🧭 「北枕=不吉」はどこから来たのか?

北枕とは、頭を北に向けて寝ること。
この向きが“縁起が悪い”とされる理由は、仏教の教えに由来しています。

仏陀(ブッダ)が亡くなった際、北に頭を向けて横たわったという言い伝えから、
「遺体は北枕で安置するもの」という文化が生まれました。
そこから転じて、「生きている人が北枕で寝ると縁起が悪い」と広まっていったわけです。

しかしこれは、あくまで文化的・宗教的背景にすぎません。


🛌 建築的視点で見る“北枕”の意味

住宅的・建築的に見てみると、実は北枕には良い面も多いんです。

たとえば、北側の部屋は直射日光が少なく温度が安定しているため、
睡眠に最適な「頭寒足熱(頭は冷え、足は温かい)」の状態を保ちやすいという特徴があります。

また、地磁気の流れに沿った向きとも言われていて、
“自然に調和した寝姿勢”だと考える人もいるんです。

つまり、建築的にはむしろ推奨されることさえある向きなんですね。


🔍 調査結果 ― 実際どうなのか?

いくつかの睡眠研究でも、「北枕にしたからといって健康や運に悪影響が出る」といった根拠は見つかっていません。

むしろ睡眠の質においては、

  • 室温が安定していること
  • 空調の直風が当たらないこと
  • 音や光のストレスが少ないこと

の方がよほど重要だとされています。

それでも「なんとなく気になる」「落ち着かない」と感じるなら、
それは**“身体の感覚”に素直になること**が、なにより大切です。


✨ 枕の向きを決めるのは、あなたの安心

家は、暮らす人が心地よく過ごせることが何より大切。
“縁起”や“風習”は、あくまでそのきっかけのひとつです。

もし「北枕、ちょっと怖いな」と感じるなら、
無理に選ばなくても大丈夫。

でも「迷信だとわかっていても、北枕はちょっと落ち着く」
そんな方がいても、それはそれでいいと思うのです。


北枕は縁起が悪い!?

噂を信じるかどうかは、あなた次第。
でも本当に大切なのは——
安心して、ぐっすり眠れる向きを、自分で決めることかもしれません。


ひとつずつ重ねてきた投稿も、これで7つ目。
頭を北に向けて、そっと目を閉じてみます。

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